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新春展『超人 −祈りと願いの系譜−』
役行者(えんのぎょうじゃ)は、奈良時代に実在した山岳修験者ですが、とてつもない霊験を身につけた超人として語り継がれています。空を自由に飛び、多くの鬼神を自在に操るなど荒唐無稽な伝説は、後の人により役行者への憧憬の念から作り出され、修験道の開祖として信仰されてきました。左手に巻物、右手に錫杖を持ち、一本歯の高下駄を履き、老相に頭巾をかぶった姿が特徴です。役行者の彫像や絵画には、調伏した前鬼・後鬼という夫婦の鬼神が左右に従えられています。
このたび平等院塔頭の一つである最勝院(さいしょういん)の前鬼(ぜんき)・後鬼(ごき)の2像が、財団法人美術院で修理されました。
役行者の脇侍であるこの2像は、岩絵具で本格的に彩色された室町時代まで遡る仏像です。一般的に前鬼・後鬼といえば、座像が多いのですが、本像は珍しく裸の立像で特異な姿をしており、注目を集めています。
もう一人、源頼政(みなもとのよりまさ)卿も平等院ゆかりの超人で、鵺(ぬえ)退治の武人として知られています。和歌の才もあり、平清盛からの信頼も厚く、清和源氏としては突出した従三位(じゅさんみ)に叙せられます。平氏の専横に不満が高まる中、反旗の第一波として立ち上がりますが、敗れて当院境内で自刃されます。
その頼政卿の長く秘仏とされてきた念持仏や、天台寺門宗(てんだいじもんしゅう)の祖となった智証大師(ちしょうたいし)像など、台密(たいみつ)の流れを汲む最勝院の名宝を中心に数々の初公開のものを特別に展観いたします。
近年の自然災害からの復興を願い、数々の超人的な伝説を持つ役行者に夢と希望を運んでいただきたいと思います。
▲木造 役行者倚像・前鬼後鬼立像
室町時代
前鬼・後鬼では唯一の立像
▲役行者御伝記図会
江戸時代
前鬼後鬼を使役する
▲片袖阿弥陀如来立像
江戸時代
長く秘仏とされてきた源頼政卿の念持仏
会 期 : 平成24年1月14日(土)〜平成24年3月30日(金)
場 所 : 平等院ミュージアム鳳翔館(京都府宇治市宇治蓮華116)
時 間 : 午前9:00〜午後5:00(鳳翔館)
料 金 : 平等院拝観料(大人600円、中高生400円、小学生300円)
主 催 : 宗教法人 平等院
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