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2018.9.15

鳳翔館特別展『秘密の花園ー麗しくかぐわしい鳳凰堂の宝相華ー』

宝相華ほうそうげ」という古典文様について、名前を聞いたことがあるけれども文様をはっきりと思い浮かべるのは難しい、という方が多いのではないでしょうか。実は宝相華は定義があいまいな文様で、大きな括りでは7〜12世紀の東洋美術に見られる空想的な花文様のことを言いますが、この呼称自体、古いものではありません。

日本における宝相華という言葉の初出と思われるものは、明治22年(1889)の美術雑誌『國華』第3号に掲載された鳳凰堂に関する特集記事です。鳳凰堂内は阿弥陀如来を安置する須弥壇から天井まで花文様で荘厳されていると言っても過言ではありませんが、『國華』では鳳凰堂の天蓋を構成する螺鈿らでん細工の花文様を指して「寶相花」と呼んでいます。これ以降日本では宝相華という言葉が空想的な花文様の総称として広まりました。

宝相華の名称の由来は中国・宋代(960-1279)の文献に見られる花文様だとも言われていますが、その中国の“宝相華”の図様と現在日本で呼ぶところの「宝相華」の図様は一致しません。また、これらの現在「宝相華」と呼ばれる空想花が、なぜ東洋美術に多用されたのか、従来明らかにされて来ませんでした。つまり「宝相華」とは、その名前の成立も、文様に込められた意味合いも謎に包まれた、不思議な文様なのです。

本展では、鳳凰堂の宝相華文に秘められた意味を、経典などの様々な資料を手がかりにして読み解いてゆきます。葉擦はずれの音も美しく、馥郁ふくいくたる香気こうきただよう阿弥陀仏の花園を散策してみましょう。

会 期:平成30年9月15日(土)~平成31年1月11日(金) 無休 ※会期中展示替えあり

前期:11月9日(金)まで 後期:11月10日(土)から

場 所:平等院ミュージアム鳳翔館

時 間:9時~17時

料 金:要平等院拝観料(大人600円・中高生400円・小学生300円)

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