多産の象徴とされるねずみですが、干支のはじめの子(ね)は、元
子どもの髪が伸びることを表していました。
「子」は、生長と様々な変化を暗示しています。
仏教では、子年は千手観音を守り本尊とします。
様々な形の手でしかも変化(へんげ)しながら、たとえ自身の手が
菩薩は、苦しむ人
十干の庚(かのえ)は、堅い鉱石のようなもので、変化の直前の状
鉱石から様々な鋼や斧、鋏などが作り出されるのです。
私達は、芯の通った柔軟さをあわせ持つことができます。
変化を恐
平等院には、円山應挙とその実息である木下應受筆の『十二支図』
白鼠は、滅多に顕れない珍重なものとして、朝廷にも献上されてい
日常的に顕れる鼠と、珍しい白鼠が同じ空間で共に遊び生長する図
特別なものばかりを追い求める必要はありません。異なる二匹がい
令和になり、はじめて年越しを経た年初。
他者とともに変化する日常を作りあげる確信を持ちたいものです。
(文:神居 文彰)